招 待 講 演

向谷地 生良 (むかいやち いくよし)
北海道医療大学大学院看護福祉学研究科
看護福祉学部臨床福祉学科精神保健福祉学講座 教授
先端研究推進センター当事者研究分野
5月20日(土) 12:50〜
当事者研究とは
青森県十和田市出身
大学を卒業後、1978年4月より北海道日高にある総合病院精神科にソーシャルワーカーとして勤務。精神障害などをもつ当事者と地域活動拠点として「浦河べてるの家」(1984年4月、現社会福祉法人)の設立に参加。2001年に対話実践として当事者研究を創案、2003年4月より北海道医療大学看護福祉学部で教鞭をとり、国の内外において当事者研究の普及に取り組んでいる。2021年3月に北海道医療大学名誉教授、4月より大学院、看護福祉学部、先端研究推進センター特任教授に就任、10月に社会福祉法人浦河べてるの家理事長に就任。
○著書「べてるの家の非援助論」「技法以前」(医学書院)・「べてるの家から吹く風」(いのちのことば社)「新・安心して絶望できる人生」(いのちのことば社)他多数

熊谷 晋一郎 (くまがや しんいちろう)
東京大学先端科学技術研究センター准教授
小児科医
5月20日(土) 14:05〜
「セルフケアの共同創造ーー成人脳性まひ者の二次障害に着目して」
新生児仮死で産まれ酸欠状態になり、生死のふちを彷徨う。生還したものの脳性麻痺となり高校生までリハビリ漬けの生活を送る。
中学1年時より電動車椅子ユーザーとなり世界が激変する。歩行至上主義のリハビリに違和感を覚える。
高校時代には身体障害者の自立生活運動について学び、大学時代より一人暮らしをはじめる。
大学時代に出会った同世代の聴覚障害学生の運動に深く共鳴する。「見えやすい障害」を持つ自分への「排除型差別」とは異なる、「見えにくい障害」に対する「同化型差別」の根深さを知る。
東京大学医学部医学科卒業後、千葉西病院小児科、埼玉医科大学小児心臓科での勤務、東京大学大学院医学系研究科博士課程での研究生活を経て、現在、東京大学先端科学技術研究センター准教授、小児科医。日本発達神経科学学会理事。専門は小児科学、当事者研究。
科学研究費補助金のプロジェクトとして、「当事者研究による発達障害原理の内部観測理論構築とその治療的意義(新学術領域2012-2016年度)」(研究代表)、「知のエコロジカル・ターン:人間的環境回復のための生態学的現象学(基盤A)」(分担研究)、「精神医学の社会的基盤:対話的アプローチの精神医学への影響と意義に関する学際的研究(基盤B)」(分担研究)、「自閉症スペクトラム障害児における心の理論の獲得と言語および実行機能の発達との関係(基盤C)」(分担研究)に関わっている。
主な著作に、「リハビリの夜」(医学書院、2009年)、「発達障害当事者研究」(共著、医学書院、2008年)、「つながりの作法」(共著、NHK出版、2010年)、「痛みの哲学」(共著、青土社、2013年)など

榛葉 俊一 (しんば としかず)
静岡済生会総合病院
精神科部長
5月21日(土) 09:05〜
1981年 名古屋大学医学部卒業
名古屋大学付属病院、東京都精神医学総合研究所等に勤務し、2010年から静岡済生会総合病院・精神科部長
自律神経活動や脳波を指標として覚醒機能をチェックする外来を行っている。
東京都立大学システムデザイン学部客員教授、東京都医学総合研究所客員研究員を務めている。